今回は女性向けのハートのヘアゴムです。女性はとにかくハートが好きです。だからというわけではないのですがハートのヘアゴムを作りました。ゴムの色は若い女性向けににカラフルにしています。ティーンから30代まで、ハートが好きな方に着けてもらえたらなあと思って作りました。
ハートを作るときに特に気をつける点は、ハートのクボミと先端の尖りです。年間数百以上のハートを磨いていると、このクボミと尖り方でカッコイイかカッコ悪くなるかが決まります。もちろん全体のハートの形のバランスもあります。まずハートを紙に描いてみるとわかると思いますが、一回でバランスが取れた形を描くことはなかなかできません。それと、ハートは平面では描けますが、3Dや立体で描くことが非常に難しいです。正しいハートという形がないので、厚みと丸さ加減が想像できないのです。厚すぎると形が悪くなり、厚みが薄すぎると貧弱な作品になってしまいます。私自身もハートを切り抜いて、磨いていくうえで、厚みと丸みの加減、クボミと尖り方を苦労し、いくつも失敗しました。いくつもいくつも作ってやっとカッコよくできるようになりました。
店舗には小さいのも揃えてあるのですが、今回はつけてポイントになる大き目のハートを紹介します。髪と触れるので、人の皮脂が必ず付きます。屋久杉には樹脂が含まれていますが、乾燥や湿気より人の皮脂のほうが相性がいいです。沢山の人が触る階段の木製の手すりが、人の皮脂と摩擦でツルツル、ピカピカになるような感じです。樹之香の商品は屋久島産の蜜蝋ワックスを塗ることもありますが、磨いた後ほとんど塗装をしません。ナチュラル感を大切にして、できるだけ飽きがこないように長く使い込んでほしいと思います。木ですから硬いものや尖ったものと接触すると傷がつきますが、これも味と捉えて長く使い込んで頂いたらやがて渋くなります。千年を生きてきた屋久杉ですから、簡単に買い替えるようなものではないと思いますので、長く使い込んでいってほしいと思います。
ちなみに私のキーホルダーは、昭和の初めのころの金槌の柄をキーホルダーにカスタマイズしたもので、私が使い始めて25年以上経過し、ゆうに80年以上のビンテージものです。木とか自然由来の材料で作られた身につけるものや、道具って本当に一生物ですから。たぶんこのヘアゴムも一生ものです。もしかしたらあなたの娘さんの代まで使われるかもしれません。そういう商品を作りたいものです。