先日あるコンクールに参加しました。出店数、出品数は多くはないのですが業界人向けというか、専門家による審査がなされ、その前で短時間ではありますがプレゼンするものでした。そのために交通費・宿泊費かけて行くのですが、入賞しなければなんとも残念な出費になってしまうという残酷なものです。結果も残酷なことになって散々でしたが・・・。
そこで何人か専門家と言われる人たちと懇談し、プレゼンしてわかったことなのですが、それぞれの専門家はお客様ではないということです。難しかったのは価格設定の説明でした。なぜこの価格なのか?いつも説明するのですがマグロのトロと赤身じゃ価格が違う話や材料の仕入れ価格などなど短い時間で説明するのはとても難しいことです。手仕事で一つづつ切り出し、切削、研磨などなどいくつもの手順がある上に、その価格から粗利が発生し我々の実入りになっていることは専門家ならわかって当然ではないか?と思いながら説明を繰り返しました。しかし中にはもっと安く販売できないかなどいう人もいて、いいものを安くという、今の日本の大きな課題である貧困を招くような考えの専門家には舌を巻いた。
ほとんどが百貨店のバイヤーさんや関係者が多かったですが、売価から百貨店のマージン引かれるんだから、安く設定したら、あんたらも儲けが少ないだろうが!!!!
そんな中出展者や関係者諸氏が商品を見てくれて、いくらで販売してるとかの話題になって、陳列商品の一つを気に入った女性が・・・・これ欲しい・・・・いくら?・・・・その値段なら絶対買う・・・・今、内緒で売ってくれないかしら?いまお金は持ってるけど・・・・だめよね・・・またいつか・・・でもこれいいわああ・・・・と言いながら後ろ髪引かれながら立ち去った女性がいて、ああわかってくれる人はちゃんといるんだと価格設定に自身を持ちました。
それにしても選ばれなかったということが少し悔しいというか、納得いかないなあ。このままでは終われないなあ。
以下2023年に追記です。
私のブースの近くでプレゼンしていたご夫婦がいました。商品は一般的なものではなかったのですがかなり目立つものを陳列していました。しかし入賞はされなかったのですが、最近あることでものすごく注目されマスコミの取材攻勢にあっているようです。その時の審査員ざまみろです。あんたがたの常識や商品選択の眼力はその¥ご夫婦の努力の賜物を低評価としたのです。今は数年先まで注文待ちらしいです。おそらくその時会場に来ていたバイヤーさん、今頃納品してくれと日参してると思いますね。