屋久島の白谷雲水峡は、もののけ姫の映画のシーンのヒントになったと言われて多くの人が訪れます。
そこを歩いていると映画で見たっぽい風景を幾度も通ることになります。
映画の中でもののけ姫(サン)が身につけていたペンダントが印象的でした。それは4本の鹿の角? イノシシの牙のような尖った物を首に巻いています。
古今東西のお姫様は、絢爛豪華に宝石や金銀プラチナを身にまとうのですが、サンはお姫様のイメージからかけ離れたところが、物語を深くしているような気もします。
さて私が屋久杉を加工しだしたころから、このペンダントのセンターのようなものをストラップやペンダントにしてきました。それこそ何千作ったかもうわからないほど作りました。しかし複数使って仕上げた記憶は定かではないのですが数えるほどだったと思います。
生成りの麻紐やイラクサ紐ではよくこういうい感じで仕上げますが、ここまで屋久杉のトップを主張することはありませんでした。
前々からこういう感じで作ってみたかったのですが、いかんせん屋久杉トップの仕上げまでは私が担当し、編み仕上げは家内が担当していたので、こういう感じで仕上げてくれと頼んでも、編む方がうんと言わない限り私の意のままには仕上がらないことに時々悶々とすることがありました。
そこでこれは自分が編むしかないと先日からマクラメの特訓を始めたところです。
するとなかなかこれもハマるもので、時間を忘れ毎日没頭して自分の意のままに仕上げることができるようになってきました。家内曰く「練習とか言わず、商品と思って真剣に取り組まないとだめだよ」さらに人に習うのは最初だけで、苦労して考えながら商品を作らないと、応用が利かないというかオリジナルができないらしく、教本や作品集のコピーはできても、自分でデザイン起こしたオリジナルなんてできませんから・・・と言われ、絡まった糸をキーキーいいながらほどき、網目が不均等なものをほどいて均等にし、左右の網目の数が違えばそれを直し・・・うちの奥さんはこれを一人で何年もやり続けていたのかと少し尊敬したりもしました。さて作品とは関係ない話になってきましたので戻しますが・・・
アクセサリーを作り始めたころから思っていたことは、屋久杉に合う周囲のビーズや糸はやはり天然素材や手作りの物、時代や地域を感じる物が合うなあと思っていましたし、なるべくそういうものをチョイスしたいといつも思っておりました。
この商品は3連の屋久杉トップにイラクサの糸、アンティークビーズ、ココナッツ、ホーン、ボーンビーズなど徹底してチョイスしたものです。
長野ハンドクラフトフェスタでは何人かから引き合いはありました。数点悩んでいた女性はゴツイペンダントトップシリーズのNo5を極太の糸で仕上げたバージョンをお求めいただいたのですが・・・ということはやはりこういうシリーズ、天然素材の存在感を主張するデザインは注目されたはずです。天然素材が好きな方には間違いなくドンピシャです。
と思いながら私自身が編んだものです。今回はまだ網目も不均衡だし、また編み直してもっといい感じに仕上げようかなと考えているので、作品展示はしますが販売はいたしません。いつかオーダーしてみたいという方がいらっしゃればご相談の上承ります。