大きな屋久杉ペンダントの注文が入りました。もともと大きくて少し厚めのヘアゴムを作ろうと考えていました。ですが磨いて磨いて磨いているうちに、ヘアゴムよりペンダントのほうがいいかも?と方針変更しました。
以前別の作品で木目の方向について書いたこともあるのですが、天地に対して横方向の年輪をあらわすのはなかなか勇気がいります。なんとなく長手方向に流れる木目のほうがなんというか違和感がありません。丸皿等は気にならないのですが、それでも15度25度木目が斜めだと違和感を感じると思います。規則性があるというか年輪幅がほぼ均等であればあるほど、方向性の違和感はシビアになります。
しかし屋久杉というのは規則性や均等に近い年輪の部分もあるのですが、不規則で複雑な部分も多く存在し、実に悩ましいのです。
このペンダントトップもそうでした。もう少し斜め方向に木目が傾いたら違和感があったと思います。かと言って縦方向に木目が通っても違和感を感じたかもしれません。本当に絶妙な使い方だなあと自画自賛していたところです。
こういうのをわかってもらえて本当に嬉しい。選んでいただいたお客様の感性をくすぐったのでしょう。こういうお客様との感性の触れ合いというかやり取り「いやあ、わかってもらえたかあ」という感覚がとても好きです。
名入れの要望があったので、希望のラフスケッチから起こして仕上げました。刻印場所もデザイン化されたイニシャルもカッコよくできたので了解を得て紹介します。
思い入れのある名入れデザインで少し悩みましたが、うまくいってホッとしました。もし失敗したら・・・・・とりかえしがつかないので完成品への名入れはなかなか緊張します。
写真は少し白っぽく見えると思いますが、実際はもう少し色濃い感じがするはずです。